臭いはするし、いつも汚れている感じがするので、トイレ掃除が苦手というか、
嫌いな人も多いですね。好きという人の方が少ないでしょう。
私はかつて、ハウスクリーニングの会社でパートをしていたので、
その経験から簡単にできるトイレ掃除の方法をお話しします。
トイレ掃除を簡単にする方法とは
掃除の専門業者で仕事をしていたおかげで、普段は家庭ではやらないような
専門的な掃除方法を覚えることができたんですね。
例えば、あなたのお家でも、大掃除以外で貯水タンクのフタを開けて
タンクの中を掃除する、なんていうことはやりませんよね。
いや、もしかすると大掃除でもやっていないかも知れません。
もしトイレの調子が悪くなり、貯水タンクの中を点検しなければならなくなっても
タンクの性質を知らなければ、フタをあけた途端に噴水のように水が噴き出して、
トイレが全面的に水浸し・・・という結果になることもあるんですね。
そんなときのためにもトイレ掃除の方法を理解しておいても損はないですよ。
貯水タンクの掃除
貯水タンクは常に水がたまっているため、カビや水アカが発生しやすいので、
そのカビや水アカを含んだ水を便器に流してしまうことになってしまうため、
便器の黒ずみの原因にもなるので、定期的に清掃しておくほうがいいですよ。
貯水タンクの掃除の方法は、一般家庭用なら貯水タンクの横に水圧を調整する水栓
(水道の蛇口のようなものが付いているか、マイナスドライバーで回すもの)があります。
まず最初にその水栓を閉めて(閉栓して)、水が流れないようにしてください。
通常は左に回すと止まりますが、どちらに回していいかわからない場合には
実際にタンクの水を流しながら、水栓を左右に回して確かめましょう。
その後でタンクの底まで掃除しやすくするために、タンクの水を全て
便器に流し切ってしまいましょう。
貯水タンクのフタは、ここまでの作業を先に終わらせてから外してくださいね。
この作業を先にやっておけば、フタを外したあとに床や壁が水浸しになってしまう
なんていうことは起こりません。
またフタは陶器製で見た目よりずっと重く、乱暴に扱ったり床に落とすと欠けたり、
最悪の場合は割れてしまうこともあるので、ていねいに扱ってください。
タンク内部の掃除は、パイプやパッキンなど細かい部品が多くありますので、
それを壊してしまわないように、スポンジやブラシなどで優しく洗っていきましょう。
汚れがひどい場所には洗剤を使ったり、固まってしまった頑固な汚れには、
「メッシュやすり」などを使うのも効果的です。
「サンドペーパー(紙やすり)」でもいいのですが、細かい場所で破れたり目詰まりを
起こしてしまうので、個人的には「メッシュやすり」のほうが使いやすいように思います。
タンクの外側は、よほど汚れがひどくなければ、中性洗剤をスポンジにつけてこすれば
大体の汚れは落とすことができます。
便器の掃除
外側のひどい汚れでないところは、家庭用洗剤だけで汚れが落とせるのですが、
洋式は便器と便座とのつなぎ目、便座の裏側のなどの細かい部分は非常に汚れがちで、
汚れも落としにくいです。
このような場所はスポンジや柔らかい歯ブラシなどで優しくこすり落としましょう。
また、温水洗浄便座の便座部分の取り外しができるものは、便器と便座の隙間は
驚くほど汚れがたまりやすいので、定期的に取り外して中性洗剤(プラスチック部品が
多いので、酸性やアルカリ性のものは使わない方がいいです)で拭き掃除をしましょう。
便器の中の水の流れのフチにできるのは水アカで、ブラシで洗ってもなかなかキレイに
落とすことができません。これは細かい目の「サンドペーパー(紙やすり)」などを使い、
軽くこすればキレイに落とすことができます。
また、便器に黄ばんだ汚れが見えることがありますね。
目につきにくい場所ですが、便器のふちの裏側にも付着していることも多いのですが、
これは「尿石(にょうせき)」という頑固な汚れで、また汚れだけではなく
悪臭の原因(トイレのこびりついたアンモニア臭は、ほとんど尿石によるものです)
にもなってしまいます。
尿石は普通に水を流したり、ブラシでこすった程度では全く落ちないので、
「酸性の洗剤」(中性洗剤では効果ありません)をつけて、トイレットペーパーか
トイレ専用のペーパータオルで覆うようにして、しばらく放置しておくと
洗剤が汚れを分解してくれます。
ただし、このときに普通のペーパータオル、ティッシュペーパーなどの
トイレ専用品以外の紙は、水に溶けないので詰まりの原因になってしまうことが
ありますので、使用しないでくださいね。
別の方法として、「重曹」を水で混ぜあわせて粘土状のペーストを作って便器の中に塗り、
そこに「クエン酸」を水に溶かしたクエン酸液を霧吹きなどで吹き付け、
そのときに出る泡で尿石を分解するという方法もあります。
このときに発生する泡は無害ですが、換気は良くして行なってくださいね。
壁・床の掃除
便器と並んで、悪臭の原因となるのが壁と床です。
特に洋式トイレでの男性の尿の飛沫は、そのまま放っておくと
異臭の原因にもなりますので、こまめに拭き掃除をしましょう。
壁や床の清掃はトイレ用洗剤だけでも構わないのですが、
定期的に「クエン酸」を使って掃除すると、より異臭を防止・除去することができます。
これは異臭の原因がアンモニア臭のため、酸性のクエン酸で中和できるためです。
クエン酸を使って掃除するには、普通に掃除をした後の仕上げに、
クエン酸を水に溶かしたクエン酸スプレーを、乾いた雑巾やペーパータオルに
吹き付けたもので拭き上げるだけです。
クエン酸の代わりにお酢(酢酸)を使うという方法もありますが、お酢のキツイ臭いが
壁や床にしばらく残ってしまうので、クエン酸を使った方がいいでしょう。
ただしクエン酸はフローリングやクッションフロア、壁紙などを変色させる可能性が
ありますので、まずは目立たないところで試してから掃除してくださいね。
トイレブラシとブラシケース
トイレブラシは1ヶ月使用しただけで数億個の雑菌が付くと言われています。
とくにトイレブラシを使ってすぐにブラシケースに入れたまま放置していると、
トイレブラシは湿ったままの状態になるので、菌の増殖は一段と早く多くなります。
もちろん悪臭の原因となりますので、使った後はキレイにトイレ用洗剤で洗って
除菌してから、天日干しで乾かすようにして、定期的に取り換えるほうがいいですよ。
またトイレブラシを入れるブラシケースの掃除を見落としがちになりますが、
ブラシケースの方を掃除していないと、底には雑菌だけでなくカビや水アカなどが
たまったままになってしまい、悪臭の原因にもなりますので、トイレブラシより
危険度が高いともいえます。
いくらトイレブラシを新しくキレイなものに交換しても、ブラシケースが雑菌などで
汚れたままでは、すぐに新しいブラシに雑菌やカビなどの悪臭の原因が移ってしまいます。
ブラシケースもトイレブラシと同様に、キレイに洗って除菌してから天日干しで乾燥させ、
定期的にケースも取り換えた方がいいでしょう。
トイレの神様って本当にいるの?
かつて「トイレの神様」という歌がありましたが、トイレの神様って本当にいるのでしょうか?
実は「鳥枢紗摩明王(うすさまみょうおう)」という神様が、そのトイレの神様なんです。
この神様は相当な財宝を持つと言われており、山男が持つようなザックに金銀財宝を持って
新築のお祝いにやってきて、その家のトイレを自分の部屋にしたという説があります。
確かにトイレは金運・健康運・人間関係などさまざまな開運効果があると言われています。
その開運の恩恵を受けるためにも、いつもトイレは清潔にしておいて、過ごしやすい空間に
したいものですね。