雛人形のそれぞれの役割や意味!あなたは答えることができますか??

ひな人形の5段飾りイベント・行事
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3月のイベントといえば、ひな祭りですよね。

女性は幼い頃に祝ってもらったり、また代々伝わる雛人形があったりして思い出の多い人もいるでしょう。ただ雛人形といっても、その形は様々です。お雛様とお内裏様だけのものもあれば、豪勢な7段飾りで、三人官女や五人囃子など勢揃いしているものもあります。

このそれぞれがどういう人でどういう意味や役割があるかはちゃんと理解していますか?せっかく雛人形をしっかり飾っているのなら、それらの意味や役割をしっかり理解しておきたいですよね。

ここでは雛人形の意味や役割について解説をしたいと思います!

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雛人形の役割が知りたい!

雛人形は、お雛様とお内裏様の2人のものから、総勢17人揃いの本格的なものまであります。それぞれの雛人形の役職や意味とは何なのでしょうか?早速、解説をしていきたいと思います。

お雛様とお内裏様

お内裏様とお雛様

雛壇の最上段にいるのはお雛様とお内裏様ですね。最近はマンションなど飾る場所の関係でミニサイズのお雛様の場合は、この二人だけのものもあります。

お雛様は皇后様であり、お内裏様は天皇様です。実は雛壇とは天皇と皇后の結婚式を表しているんですよ。ちなみに内裏とは天皇様が住まわれる御所のことを指します。お内裏様のことを男びなとも言うことがありますが、意味や人形は変わりません。

三人官女

三人官女

お雛様とお内裏様の下段にいるのは三人官女です。この三人官女の役職は宮中に使える女官です。

皇妃の私生活では男子禁制であることが多く、三人官女は主にお雛様の世話をしている方々です。そのような人は宮内の儀式では給仕を担当することが多く、そのため三人官女もお祝いの白酒を持っているんですよ。基本的に三人官女の持っているものは決まっていて「長柄銚子」「加銚子」「盃」です。

ちなみに三人官女の中央は眉を剃ってお歯黒の方が位置します。これは既婚者を意味しているんですね。三人官女の両脇の方は眉を剃っておらず、お歯黒もしていないため、この二人は未婚者を意味しているのですね。

ちなみにこの三人官女も、雛人形のグレードによっては、五人官女、七人官女とどんどん増えていきます。雛壇つまり結婚式の会場が豪勢になると、それだけ給仕も大変なのかもしれませんね。

五人囃子

五人囃子

三人官女の下段にいるのが五人囃子です。五人囃子は和楽器で結婚式を盛り上げる、今でいえばバンドマンのような人達です。男性の人形で構成をされており、太鼓(たいこ)、大皮鼓(おおかわつづみ)、小鼓(こつづみ)、笛、そして扇を持つ謡い手の5人で演奏して歌います。よく見ると五人囃子もそれぞれ表情が異なっているのですよ。

随身

随身

五人囃子の下にいるのが随身、別名「右大臣」と「左大臣」と呼ばれます。随身というよりも、むしろ「右大臣と左大臣」の呼び方のほうが一般的かもしれませんね。向かって右側が左大臣、左側が右大臣で、見た目とは逆になっていますが、これはお雛様とお内裏様から見たのを基準にしているからです。

随身は武官、つまりお雛様とお内裏様のいわゆるボディガードのような人たちなので、大抵は弓などの武器をつけています。

仕丁

仕丁

随身、いわゆる「右大臣と左大臣」の下に段にいるのが仕丁です。仕丁とは地方から呼ばれた庶民出身の雑用係です。ほうきや熊手、ちり取りなどを持っているのが一般的です。ところで驚いたことにこの三人は無報酬、つまり君主からタダ働きを命じられているそうです。食料なども君主からではなく出身地から出さなければならなかったため、実はかなりの負担を強いられる立場の人でした。昔の滅私奉公の時代とはいえ、今じゃコンプライアンス的にまずいかもしれませんね。

以上が5段飾りですが、7段飾りになると6段目には「花嫁道具」の箪笥(たんす)や長持ち、火鉢などを、一番下の7段目には「お輿入れ(おこしいれ)道具」の重箱や牛車、籠などを飾ります。

雛壇は基本はこのような役職の元に組まれ、メーカーや祭壇の数によって人数なども調整するようですよ。このように雛人形にはそれぞれしっかりとした意味があるので、理解することでひな祭りをより深く楽しめますよ!

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雛人形の歴史

古いひな人形

雛人形の歴史は古く、起源は平安時代まで遡ると言われています。当時、貴族の女の子の間では「ひいな」と呼ばれる、紙の人形で遊ぶ人形遊びが流行っていました。今でいえば、女の子がリカちゃん人形で遊ぶのと同じようなものでしょうか。

それと同時に、3月にはもともと祈祷師による子の健康を祈る風習が毎年行われていました。やがてこの二つが合わさって、いつしか「ひいな」は雛人形として女の子の健康を祈る人形となりました。

すでに江戸時代ごろには職人の手によって、7段飾りや三人官女、五人囃子など様々な人形も追加され、だいぶ現代の雛人形に近くなりました。平安時代が起源の雛人形はかなり長い歴史がありますが、現代の雛人形に近づいたのは、そこまで古いというわけではありません。といっても江戸時代からなので数百年の歴史はあるのですけどね。

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ひな人形の役割と意味のまとめ

江戸時代のひな人形

ひな祭りは長い歴史の中で伝えられてきた娘の健康と幸せを祈る行事です。

是非ひな祭りを大切に祝って、娘さんがいる場合は盛大にお祝いをしてあげてくださいね!