少し前に野菜などを50度のお湯につけると、シャキっとするという話が出回ったのを知っていますか?レタスなどは確かにシャキっとしておいしく食べられますよね。
アサリの砂抜きについても、50度のお湯につけて砂抜きをするといいという情報を見かけることがありますが、これは正しい方法なのでしょうか?本当なら調理時間も短縮されるので、とってもよい方法のように思えますよね。気になりますね。
あさりの砂抜きは50度のお湯に浸すと死んでしまう!
結論からいえば、50度のお湯にあさりを浸しても、半開きになってしまうだけで、それで死んでしまうことはありませんが、砂を吐き出しもしません。完全に開いてしまうと死んだ状態になるわけですが、半開きだから仮死状態になるといった感じですね。
50度で野菜がシャッキりするのは、水分を吸収するからですが、あさりはもともとずっと水の中にいるので、50度に入れても水分を吸収することはありません。普段は低温の海にいるあさりをお湯につけるとびっくりして砂を吐く、ということから考えられた方法のようですが、仮死状態になってしまったあさりに砂を吐く力はありません。
現在ではスーパーなどで売られているあさりは、すでに砂抜きをされているので、買ってきてそのまま調理しても大丈夫なんですよ。私も長らく知らなくて、買ってきたアサリを塩水に浸して冷蔵庫に入れて1日ほど砂抜きをしていたのですが、もともと買ってきたアサリには砂抜きの必要なんてなかったんですね。
あさりの味噌汁うめぇ。
いつものスーパーのあさり、砂抜き不要とは書いてないけど、砂抜きしなくても砂少ないので楽チン。最近は砂抜きせんでもええんやろか— 会者定離オ (@riotokimono) June 11, 2017
おそらく「アサリは砂抜きをしてから販売されている」ということを知らなかった人が、アサリをお湯につけてみたら砂を噛んでいなかったので「アサリも50度で洗うと砂を吐く」と勘違いしたというところなんでしょうね。
あさりの砂抜きをしようとおもって
お湯がいいってどっかでみたから
おゆかけたらぜんぶしんだ— ふみひと (@ouen_s) November 4, 2019
先日のあさり砂抜き失敗(50度のお湯でやる方法試したら、あんまり抜けない上に身がめっちゃ痩せた)を踏まえて、今日はいつもどおり塩水でゆっくり砂を吐かせてる。たまにちらっとのぞいて、めっちゃ伸びてるのをによによと眺めるのわりと好き。
— 篠原九 (@shinohara9) September 26, 2017
潮干狩りのアサリを50度で砂抜きしてみたら大失敗!
実際に潮干狩りが大好きな人が50度でアサリの砂抜きを検証してみたのですが、まったく砂は抜けなかったそうです。あさりは半開きになったものの、全く砂が出ていないうえに、味噌汁にしたらうまみが全部抜けていて、まるで出し殻のような身になったようです。もちろん砂を吐いていないので、不味くてジャリジャリで、とても食べられるようなものではなかったようです。
潮干狩りのあさりの砂抜きをするには?
さきほども書きましたが、スーパーなどで買ってきたアサリは砂抜きをしてあるので(中には1つ2つ砂が抜け切れていないものが混じっていることもありますが)、砂抜きをする必要はありませんが、自分で潮干狩りなどで取ってきたアサリの砂抜きは真水(水道)でやってもいいのでしょうか?
実はアサリは真水(水道水など)では砂は吐きません。それどころか真水につけておくとアサリが呼吸できなくなるので、アサリそのものが傷んで腐ってしまいます。
砂抜きをするときには海水に近い塩分濃度(3%)にしましょう。例えば1リットルの真水なら30gの塩を溶かすという感じですね。ここで味の素を加えるのも効果があるようですよ。
あさりの砂抜きに味の素いいって知ってました。
関西ローカルでやってました。
グルタミン成分がいいそうです。
潮干狩りされたらやってみて下さい— ひーちゃん (@chan197312) June 16, 2019
ここで気を付けなければならないのは温度です。塩を溶かすときにはお湯で溶かした方が溶けやすいですが、アサリを浸すときには海水の温度(おおむね20度以下)まで冷ましてからアサリを入れましょう。
置き場所は冷蔵庫が最適!
アサリは暗いところのほうが砂をよく吐くという性質があるので、冷蔵庫に3時間ほど入れておけば大丈夫です。もちろん長く入れておいても大丈夫なので、一晩入れっぱなしでもいいですよ。また砂を吐きだすとき、上に水をぴゅっと勢いよく掃き出すので、蓋をしておかないと冷蔵庫が水浸しになってしまいます。ラップなどで覆うようにするか、蓋つきの容器や鍋にいれておくほうがいいですね。
また砂抜きをしたアサリは、貝の回りについている砂や雑菌を落とすためにも、調理する前に水道水で洗ってからつかいましょうね、
アサリの砂抜きに関するまとめ
あさりを50度で砂抜きを成功したという人は、すでに砂抜きしてあるあさりを使っていた可能性は高いです。そもそもあさりにとって50度という温度は高すぎて、うまみが逃げてしまうばかりでなく、死んでしまう可能性もあります。潮干狩りなどで砂抜きをしていないアサリの場合には、海水濃度の塩水(味の素を足すのもいい)で冷蔵庫で3時間くらいは浸して砂抜きしましょう。
真水で砂抜きをするとあさりが死んでしまうのでやめましょうね。もっとも洗うくらいなら問題ありませんし、貝の周りついている砂や雑菌を落とすためにも、調理前に一度は水道水で洗いましょう。