あなたは反抗期って、ある日突然始まると思いますか?
私もすでに大人になって反抗期を経験してきたはずなんですが、いざ自分の反抗期がいつから始まったか、
何が原因で反抗期になったのかなんて覚えていないんですよね。
そもそも、あなたが反抗期のときって、どんな感じだったか覚えていますか?
- 「くそばばあ!」とか、「うるせー!」のような暴言を吐いた?
- わざわざ深夜に出歩いたり、友達の家に入り浸るなど、自宅に帰らなかった?
- 挨拶をしない、家にいる間は部屋に閉じこもるなどの、いわゆる無視?
などなど・・・
これらは全て反抗期のときに起こりがちな子供の状態なんです。
では私の子供(娘)の反抗期はどんな感じだったか、お話しをしますね。
反抗期の始まり
我が家では中学2年生になった頃から娘の反抗期が始まりました。
それまでにも反抗的な態度をとることはありましたが、それはどんな子供でもするようなことで、
やや厳しく注意をすると、すぐに態度を改めるような、いわば可愛い(?)反抗ばかりでした。
ところが中学2年生になった頃から、どことなく娘の機嫌が悪いというか、なんとなく態度が悪いな、
と感じる日が増えていきました。
実は、その時には「これが反抗期の始まりだ」とは気付かなかったんです。
でも、さらに日増しにそういう日が増えていき、数か月たった頃にやっと、
「あ!これは反抗期なんだ!」と遅ればせながら気付きました。
私が少し鈍感だったところもあるかもしれませんが、どこの子供もいきなり
「ついに反抗期がやってきた」とわかるような反応ではないものかもしれないです。
もっとも我が家の場合、娘の反抗期の症状が「無視タイプ」だったということも
あって、私がそう感じているだけなのかも知れませんが…。
もともと反抗期を迎える前から、朝はお互いにバタバタしているので、普段から親子の会話も
それほどありませんでしたので、さほど気にはならなかったんですが、反抗期になってからは
娘が学校から帰ってきてからの対応には、かなりイライラさせられ続けました。
まずは娘が返ってきたときに私が「おかえり」と言っても無視される・・・
当然、娘は「ただいま」なんて言ってくれない・・・
そんな状態でした。
でも、親子であっても毎日のあいさつって大切ですよね。
家族であいさつができなければ、ちゃんと外であいさつなんてできるわけないですから。
最初は娘に何とか「ただいま」と言わせようとして、私はイライラしながらも
繰り返し毎日毎日「おかえり」と言い続けていました。
そのうち娘も渋々ながら「ただいま」とは言うようにはなったんですが、
お互いに全く気持ちの良いあいさつと言うには程遠い、本当に言葉を投げるだけの
「形式だけのあいさつ」だったんですね。
とりあえず帰ってきて無言の娘に、嫌々でも「ただいま」と言わせることはできたものの、
本当に感情のない言葉を交わすだけだけだったので、私の気持ちはスッキリしないどころか、
余計にイライラしてしまいました。
娘は自宅に帰ってくると、夕飯の時間まで部屋に閉じこもったまま出てきません。
もともとはよくしゃべる子で、それなりに自分の部屋にいる時間もありましたが、
自分の部屋よりリビングで家族と一緒に過ごしている時間の方が長いタイプだったので、
私は少し寂しかったことは寂しかったのですが・・・、
ただ、そのころの娘の態度では、もしリビングで一緒に過ごしていたとしても、
お互いにイライラが増していただけだったでしょうね。
夕飯の時間になって声をかけても、娘にはやっぱり無視されます。
「ご飯できたよ~」
「・・・。」
という感じです。もちろんすぐに自分の部屋からは出てきません。
これも「おかえり」と同様に、また何度も声をかけていました。
やっと自分の部屋から出できて、一緒に夕飯を食べている時間も無言。
学校でのことや友達のことも聞いておきたいし、他愛もない雑談だってしたいのに、
私が何を話しかけても、娘には無視されてしまう。
お互いに伝えておかなければいけないような大切な話であっても、いつも娘は無視か無反応。
聞こえていないはずはないので、娘が何の反応もしないことに本当にイライラしていました。
あまりにも自分の部屋から出てこない、呼んでも反応のない時は、さすがに私も頭にきてしまい、
娘が食べていない夕飯を片付けたこともありました。
反抗期のときの子供の対応
娘は当たり前のあいさつの「おはよう」「行ってきます」「ただいま」や、雑談、大切な話ですら
無反応、無視の状態でしたが、私はそのまま放置することはありませんでした。
娘に無視されても無反応でも、私から何度も話しかけていましたし、あまりにも態度が悪くて怒ったことも
数えきれないくらいあります。また荒治療で子どもと同じように無視を決め込んでみたこともあります。
でも、どれも反抗期の娘に効果があったと実感できるものはありませんでした。
とにかく毎日反抗期の娘に、どう対応するのがいいのか、どうしたら反抗期が終わってくれるのか、
特に無視タイプだったこともあり、いったい娘は何を感じて何を考えているのか、そんなことばかり
考えて、悩み続ける日々を過ごしていました。
結局、何が反抗期の対応として正解なのか、どうすればいいのか答えが分からないままに時が過ぎ、
いつの間にかだんだんと反抗期の症状が落ち着いていきました。
もちろん反抗期の始まりがいつだったのかわからなかったのと同じように、ある日から突然ピタッと
終わりを迎えたというわけではありません。
学校から帰ってきたときに「おかえり」と言ったら、普通に「ただいま」と返事をしてきたり、
「ご飯だよ」と言ったら、比較的早く自分の部屋から出てきたり、何となく娘が変わってきたかな、
と感じることが「だんだんと」ですが、増えてきました。食事中も少しずつですが、会話することが
できる日が増えてきたというような感じです。
反抗期を迎える前では当たり前の日常だったのですが、本当に本当に嬉しかったです。
そして、私は素直にそんな私の気持ちを娘に伝えました。
「今日は反応があって嬉しいよ。」
「いつもよりたくさん話せて楽しいよ。」
とはいえ、そのころの娘はいつも同じように応えてくれたわけではありません。
昨日は反応があったのに、今日はまた無視ということもありましたが、それでも私は自分から諦めたり、
投げ出してしまわずに、ずっと娘に話しかけることは止めませんでした。
反抗期が終わって・・・娘の言葉と親の忍耐力
そういう日々を1年ほど過ごし、ようやく娘の態度も落ち着き、反抗期の前の状態に戻りました。
この1年は私の人生の中で1番長かったと言ってもいいでしょう。
妊娠や出産のときよりも、ずっとずっと辛かった毎日でした。
私は娘と普通に会話ができるようになった頃、つまり反抗期という嵐が過ぎ去ってしばらくして、
当時の頃についていろいろな話をしてみました。
私が娘の反抗期の対応が辛かったこと、少しでも反応や会話があったときは嬉しかったこと、
そしてそのとき、娘がどう思っていたのかということを聞いてみたんですね。
すると娘は「自分のしていることや態度がいけないことは分かっていたんだよ」と話し始めました。
「悪いって分かってたの。でもね、心と行動が一緒にならなくて、ママが何かしたわけじゃないし、
ママのことはあの時も大好きだったのに、どうしてもそれがうまく表現できなくて...」
「今も『ごめんなさい』って思ってるの。だけど、自分でも理由なんて分からないんだけど、
なぜか毎日イライラしちゃって、自分で自分の気持ちや行動がコントロールできなかったの」
そして、「それでもママはずっと私を見ていてくれたでしょう?それが本当に嬉しかった」
と言ってくれました。
その時にようやく、私の娘の反抗期の対応が間違っていなかったのかもしれないと思えました。
でも今も私には正しい反抗期の対応や最短の解決方法なんて、あるのかどうかすら分かりません。
また反抗期の症状やその子の性格で対応の仕方は違ってくるでしょう。
ただ、娘の反抗期を何とか乗り越えられた私が「これだけは自信を持って言える」ということは、
「子供がどんな状態でいても諦めずに、ずっと子供を信じて接し続ける」「終わりのない反抗期はない」
と親が強い気持ち(忍耐力)を持ち続け、決して諦めてしまわないことが何よりも大切なことではないか
と思っています。