よく意味が分からないけれどそのままにしている言葉ってありませんか?
「うるう年」もその1つですよね。
2020年に開催される東京オリンピックが「うるう年」にあたるため、「うるう年」についてしっかり理解を深めておきましょう。
まず「うるう年」はなぜ4年に1度なのか、その理由や語源について調べてみました。
さらに少し視野を広めて
- 「うるう年」は世界共通なのか?
- 英語ではどのように呼ばれているのか?
ということについても調査していきたいと思います。
うるう年の語源や起こる理由って実は・・・
4年に1度だけある「うるう年」では、2月が通常の28日よりも1日増えて29日になります。
では、なぜこの「うるう年」は起こるのでしょうか?
結論から言うと季節と暦のズレを修正するためなんです。
エジプト人の調査により、1年が365日と定められました。
実は「365日で季節が一巡する」ということに、エジプト人が世界で初めて気が付いたのです。
しかし実際には季節が一巡するのは365日と6時間なので、4年間でちょうど24時間ズレることになります。
そこで「うるう年」を設置することで、この24時間=1日分のズレが修正できるということなんですね。
「うるう年」がないと4年に1日ズレてしまいます。これぐらいなら大したことのないように感じますよね。
でも長い目で見るとどうでしょうか?放っておくと400年後には100日もズレてしまうんです。
そう考えると「うるう年」は季節と暦を一致させるために、とても重要なものであることが分かりますね。
では、なぜ「うるう年」は2月なのでしょうか?
現在は12月末を1年の終わりとしていますが、「うるう年」を設置した時代は2月を1年の終わりとしていたんですね。そのため「うるう年」を2月末に設置したと言われています。
では、次に「うるう年」と名付けられた理由(語源)を調べてみましょう。
「うるう」を漢字で書くと「閏」となります。「閏」は中国の言葉です。
漢字をじっくり見てみると、門の中に王様が閉じ込められていますよね。
実は中国では2月29日を暦から外れた日とみなしたため、この日の王様は仕事をせずに、お城に閉じこもって過ごしていたということが起源になっているんです。
つまり中国で使われた「閏年」という言葉が、日本でもそのまま使われているんです。
うるう年は世界共通のもの?調べてみると・・・
「うるう年」が日本だけでなく世界共通のものなのか、ということも気になりませんか?
実は日本や中国だけでなく、世界の主な国が1年間を365日としているため、「うるう年」が存在します。つまり「うるう年」は世界共通ということになりますね。
では呼び方はどうでしょうか?
中国や日本では4年に1度2月が1日増える日を「うるう年」と呼んでいます。
調べてみると、英語では「うるう年」ではなく「leap year」と呼んでいることが分かりました。
「leap」は飛び跳ねるという意味を持つ単語です。ぴょんぴょん飛び跳ねるイメージですね。
でも「うるう年」と「飛び跳ねること」がどうしても結びつきません。
中国の「王様が城の中に閉じこもっている」というイメージとは対照的な感じですものね。
なぜ「うるう年」を英語圏で「leap year」と呼ばれるのか調べたところ、次のようなことが分かりました。
2014年から4年間の元日の曜日に注目してみましょう。
2014 元日 | 水曜日 | |
2015 元日 | 木曜日 | |
2016 元日 | 金曜日 | (うるう年) |
2017 元日 | 日曜日 |
ある規則にお気づきになったでしょうか?
基本的には1年後の元日は、曜日が1つづつズレていっていますよね。
しかし「うるう年」にあたる2016年の翌年は、曜日が2つズレています。
このように「うるう年」にあたる年は、曜日が通常の年よりも1つ多く飛び跳ねることから、「うるう年」を「leap year」と呼ぶようになったと言われています。
うるう年ってこんなものでした
今回ご紹介した内容を簡単にまとめると次のようになります。
- 1年間を365日とすると4年間で1日分のズレが生まれる。
- このズレを修正するために誕生したのが「うるう年」である。
- 「うるう年」の語源は中国で、日本でもそのまま「うるう年」と呼んでいる。
- 「うるう年」は世界共通だが、アメリカでは「leap year」と呼んでいる。
4年間に1度起きる「うるう年」。
夏季オリンピックの開催年がちょうど「うるう年」に当たるため分かりやすいですよね。
英語ではleap yearと呼ばれているのは今回調べてみて初めて知りました。
2020年は東京オリンピックの開催年なので、外国人観光客の数がいつもより増えるため、「leap year」という言葉も覚えておくと役に立つかもしれませんね。